そんなことより

ゲームの話とか全然関係ない話とか

【鬼滅の刃】また人が死ぬ漫画を勧められてしまった

友達がめでたくワールドトリガーを全巻買ってくれたので、こちらもオススメされた鬼滅の刃を全巻購入した。謎の取引。

なんか無能なナナの時もそうだけど、人が死ぬ漫画をよく勧められる気がする。なんだと思われてるんだろう?

単行本派なんだけど、チェンソーマンのシャークネード回目当てでこの間からジャンプ買い始めたので最近の展開はわかる。最近の展開怖すぎ。泣いちゃう。

絵が上手くないってネットで見たことあったけど、全くそんなことなくてネットって信用できねぇな、と思った。普通に読みやすいじゃん嘘つき。

そもそも私が漫画にあまり絵の上手さを求めないタイプだからなのかもしれないけど……それにしてもみんな週刊漫画に求める画力のレベル高すぎない?

漫画の内容のネタバレはあるけど、単行本未収録部分の話はしないのでそこは安心して欲しい!

ということで私が鬼滅の刃を読んで思ったこと、魅力などを語っていく。


特徴的な台詞回し

生殺与奪の権を他人に握らせるな!」とか「アァアアア 年号がァ!! 年号が変わっている!!」とか吾峠先生の独特な言語センスは第1巻から存分に発揮されている。

異形の敵が年号によって経過した月日を確認し、主人公そっちのけで暴れだすってなかなか思いつかないよ。そりゃ炭治郎も冷や汗流すよ。

鬼たちは思考は人外そのものなのに、元が人間だからか台詞や行動に妙に人間味が残っている。

鬼滅の刃言い回しってやたら改変コピペにされがちだけど、それだけ特徴のある表現ということなんだろう。

もちろんどの台詞もキャラクターの生い立ちや性格を反映していて、ただ気をてらって奇抜にしているわけではない。

例えば炭治郎の「俺は長男だから我慢できたけど、次男だったら我慢できなかった」は上の子の役割や責任が現代よりずっと重かった大正という時代を反映しているし、一家の大黒柱を亡くした炭治郎がその代わりを務めていたことを窺わせる。


キャラクターの生きた表情

台詞がいいって書いたけど、台詞がないシーンのキャラクターの表情も生き生きとしている。

初めて一撃を入れられた時の錆兎の表情は、炭治郎の成長を喜んでいるようでもあり、手鬼との対峙を予期した不安や、別れの寂しさを感じさせる絶妙な表情だ。

沼鬼に婚約者を殺された人に掴みかかられた時の炭治郎の優しい表情や、死を悟り普段とは打って変わって穏やかな表情と口調で炭治郎に想いを託す煉獄さん、太陽を克服した禰豆子と抱き合う炭治郎を見つめて優しく笑う玄弥とか好きな表情はたくさんある。

これ書くために漫画読み返してたら泣けてきた。泣かすな。


優しいけどヤバい主人公

炭治郎は優しくて純粋な少年だとは思うが、割と自分勝手で子供な部分も多々ある。

目的が妹を人間に戻すことだから当然全てにおいて妹が最優先事項で、鬼殺隊にいながら隊立違反を平気で起こしてる。

禰豆子を生かしていることも、珠世さんたちに協力していることも、そしてそれらの事実を上に報告していないことも全部隊立違反。

柱合会議の席での発言も全体的に自分本位だし、感情論ばかりで証拠を出すわけでもなかったから柱たちが納得しないのも当然の結果。

本当に禰豆子が人を喰わないことを証明する気があるのなら、風柱の行動を非道な行為のように非難するのは筋違いだ。

痛みこそ感じるが傷はすぐに治る禰豆子に対し、風柱は人間だから簡単に傷は治らない。

乱暴なやり方だとは思うが、証明のために血を流している風柱に比べて炭治郎は覚悟が足りない。自分が血を流して禰豆子が人を喰わないことを証明する、くらいは言ってもよかったと思う。身内だからダメとか言って却下されそうだけど。

そもそも炭治郎は鱗滝さんの「妹が人を喰ったらお前が妹を殺して自害しろ」という内容のセリフにも実は頷いていないし、妹を殺す覚悟なんて最初からないんだろうな。

妹のこととなると感情的になってしまって、思慮や想像力が足りなくなる傾向があると思う。

あと炭治郎絶っっっっっっっ対ヤバい奴だよね?

薄々感じてたけど玄弥の腕折ったところで確信した。あ、こいつヤベェって。

まあ、年下の女の子殴るのはもちろん良くないことだし、多少手荒な方法を使ってでも止めるべきなんだけど、でも腕折る必要ある?しかも剣士の腕だよ?

普通殴って止めるくらいだよね。人の腕って簡単に治らないからな。

しかも殴られた子ってこう言ってはなんだけど、炭治郎と何の関わりもない赤の他人じゃん?赤の他人のことでそんなに怒れる?妹ぶん殴られたとかならわかるけど。

あの場面では玄弥が全面的に悪いのにめちゃくちゃ同情した。強く生きろよ。

まあそのあと伊之助のアバラも折るんだけどね。こいついつも骨折ってんな(自分の骨も折ってる)

何よりも怖かったのはあんな最悪の出会いしといて玄弥を友達だと思ってたこと。絶対違うだろ。

刀鍛冶の里での玄弥の言い分がもっともすぎて笑った。私も昔腕折ったやつが友達ヅラして話しかけてきたら第一声「死ね!」になると思う。捨てた歯を拾ってくるし。こわい。たすけてくれ。

炭治郎は要するにコミュ障なんだろうな。しかも超ポジティブなタイプの。めちゃくちゃタチ悪いな。

基本的に心が綺麗で善人だから許されてるけどかなりヤベェやつだぞ。

やっぱり少年漫画の主人公ってどこかネジ外れてないと務まらないのかしら。


個性のありすぎるキャラクターたち

炭治郎は元々はサブキャラだったのを担当さんのもっと「普通のキャラ」はいないかというリクエストで主人公になったという経緯がある。

でも、前述の通り炭治郎はヤバいやつだと思うんだ。まあ、過狩り狩りの主人公に比べたらだいぶ少年漫画的だけど……。

炭治郎以外にも鬼滅の刃のキャラは見た目も含めてやたらと個性的。鬼側はともかく鬼殺隊はもっと地味な格好した方がいいと思う。帯刀してるのに政府非公認なんでしょ?

柱合会議で初めて柱全員を見たときは、煉獄さんが1番印象に残ったかな……見た目が派手だったから。派手柱?いやあの人結構地味じゃない?(禁句)

個性の博覧会のような鬼殺隊だが、彼らのほとんどは鬼によって人生を奪われた復讐者である。

鬼の被害を受けていない甘露寺さんですら、命を投げ打ってでも鬼を殲滅する覚悟と信念を持っている。

たとえモブ隊員であっても、想いの強さは柱たちと変わらない。え?サイコロステーキ先輩?いやあの人もちゃんと鬼を倒そうとはしてたから……。

対する鬼の人格は基本的に歪んでいる。人間だった頃から同情の余地もないクズもいれば、元々は善良だったのに鬼になってから歪んでしまったものもいる。

無惨の血がそうさせるようだ。無惨ってやっぱクソだわ。殺さなきゃ。

しかし、全員名前が難しすぎる。人名地名に弱い上に、もともと人の名前覚えるの苦手だからさらに難儀だった。

不死川実弥さんのことかなり長い間「なんとか川なんとかさん」って呼んでた。玄弥が出てきてからは「玄弥のお兄ちゃん」と呼んでた。ダメだこりゃ。

伊黒小芭内さんはどっちが名前でどっちか苗字かわからなくなるし、玉壺のこと長らく「たまつぼ」って読んでたし、黒死牟さんの本名は全く読めない。

あれ?もしかして漫画読むのに向いてない?


鬼≒吸血鬼

鬼滅の刃に登場する「鬼」は私たちが一般的に想像するツノが生えていて棍棒を持っている粗暴な大男というイメージとは大きく異なる。

鬼滅の刃では人の血肉を喰らい、日の光が弱点という西洋の「吸血鬼」のような特徴を持つ。

ただし弱点がいっぱいある吸血鬼とは違って鬼の弱点は日光と藤の花のみ。

しかも藤の花は少量では鬼除け程度にしかならず、毒として使用するには特別な調合をする必要があり、鬼によっては毒を分解されてしまう可能性もあるため決定打にするにはやや不安。

決定的な弱点はやはり日光で、日輪刀は太陽の光を吸収している鉱物から作られてるため鬼に有効打を与えることができるが、それでも首を断ち切らなければ殺すことはできない。

しかも鬼は体の損傷をすぐに治すことができ、人の血肉を喰らえば特殊な術が使えるようになることもある。

対する鬼殺隊は生身の人間。怪我や骨折を治すのには長い時間がかかるし、戦い続ければ当然疲労する。

そして強くなるためには修行に長い時間がかかる人間と人間を喰うだけでお手軽パワーアップできる鬼。

これは鬼圧倒的有利のクソゲーですわ……鬼殺隊辞めます。とはならないのが鬼殺隊の隊員たち。鬼絶対殺すマン。

それもこれもすべては無惨が悪い。死んでもらわなきゃ……。

吸血鬼並みに弱点がたくさんあれば今頃無惨とか滅殺できてたのに……。

※吸血鬼の弱点:日光、十字架、ニンニク、銀製のもの……その他いろいろ。もしかして結構クソザコ?


大正ファンタジー

鬼滅の刃の舞台は大正時代。

大正といえば洋装が流行りだしモガやモボといった言葉ができたり、デパートができたり、列車や路面電車が街中を走るようになって現代の生活にグッと近づいてきた頃。短い時代ながらも、大正時代を舞台にした創作物は多く、華やかで魅力的に描かれる。

まあ、基本的に社会科が苦手な私は大正時代も全然詳しくないんだけどね。私の大正知識は葛葉ライドウで出来ている。猫が電車賃貸してくれる世界の話されても……。

鬼滅の刃は大正が舞台だけど、ライドウに比べて大正時代を象徴とするモダンで都会的な場所や人物があまり出てこない印象。服装もほとんどの人は着物だし。

都会の描写があったのは、初めて鬼舞辻無惨に浅草で出会った時と、無限列車に乗ったあたりだろうか。

というのも、大正モダンの華やかな文化の恩恵を受けられたのは都会の一部の人だけで、炭治郎のように田舎に住む人たちの生活に大きな変化はなかったようだ。

鬼滅の刃にはもともと都会暮らしで裕福な家庭の人は少ないみたいだし。甘露寺さんは比較的お金持ちっぽいし近代的な生活をしている気がする。

詰襟と羽織の組み合わせとか、カナヲのミニスカ(当時基準)とブーツとか、ファッションはところどころハイカラ。

甘露寺さん?いや彼女は現代でも特殊だから……。ネットでよく見るスケベ柱って最初彼女のことだと思ってたわ。まさか男だとはね。


長らくジャンプ作品に触れてなかったけど、少年漫画らしい熱さと、非情なまでの残酷さに心をめちゃくちゃにされました。

好きなキャラは玄弥です。

刀鍛冶の里での炭治郎とのやり取り、玄弥の方が終始まともなこと言ってるのに炭治郎のヤバさに押されてるのが笑った。負けるな。

あと兄によるノータイム目潰しは笑った。はえーよ。

生き残った唯一の肉親である弟には幸せになってもらいたい。←わかる

だから命の危険がある鬼殺隊は辞めさせたい。←わかる

なかなか辞めないので目潰しして再起不能にするね。←急にどうした?

お兄ちゃん怖い……。善逸に異常者って言われて玄弥は怒ってたけどまあまあ異常者ではあるやろ。

柱だと悲鳴嶼さんが好き。強くてカッコいい。え?初回の人気投票?知らない子ですね……。

大正時代に220cmってなに?バグ???実際出会ったらまず人と認識できなさそう。壁かなんかだと誤認する。

え?悲鳴嶼さんと玄弥って師弟なのに19巻までで一言も会話してないってマジですか?!本当だ!!!(単行本確認)

本誌の方はもうクライマックス。毎週ハラハラしながら読んでて寿命9000年縮んだ。

そろそろハッピーエンドに向かってくれないと完結前に私の寿命が来てしまう。頼みますよ吾峠先生!


あ!最後に鬼滅の刃最大の謎について聞いておきたいことがあるんだった!

 

 

 

 


結局、ムキムキねずみってなに?

 

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